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朝顔とサツマイモをくっつけてみる|イモアサガオで自由研究

夏休みに、ちょっと変わった自由研究を子供と始めました。

子供が小1で使った朝顔の鉢を引っ張り出してきて、サツマイモとアサガオをくっつけてみました。

花が咲くまでなら割とすぐですが、種がとれるまで記録を取ったため、夏が過ぎ、秋が過ぎ、年が明けようかというくらいまで、5か月ほどの長きに渡る観察となりました。

イモアサガオという名前は、うちでそう呼んでいるだけで、特に正式な名前はないと思います。簡単に言えば朝顔をサツマイモに接ぎ木したものです。

接ぎ木が成功すると、サツマイモが朝顔の花を咲かせるという、面白い見た目に育ちます。

イモアサガオの観察

ネットで検索すると、朝顔とサツマイモの接ぎ木の方法はチラホラと出てきます。ただ、私も子供もあまり器用ではないせいか、ネットで紹介されている方法ではうまくいきませんでした。

夏休みの間に自己流で色々と試し、最終的にはコツをつかんで高確率で接ぎ木を成功させることができるようになりました。

観察日記や接ぎ木の方法をご紹介します。

準備

■ イモアサガオには、あらかじめ少し育てておいた朝顔とサツマイモを使います。

〇 朝顔(植えて3週間くらい、15cm~くらいに育ったもの)
〇 芽が出たサツマイモ(水にひたして2週間程度の、5cmくらいは芽がのびたもの)

■ その他に使ったもの

〇 植木鉢(普通の朝顔と同じようにつるが伸びるので、朝顔用のものがいいと思います)
〇 紙ばんそうこう(接ぎ木の固定や折れたつるの固定に大活躍)
〇 カッター
〇 曲がるタイプのストロー(曲がらなくてもいいですが、曲がるタイプのストローの太さがちょうど良かったです)
〇 園芸用の接ぎ木のお薬は、使ってはみましたが、最終的にはいりませんでした

観察日記

7月10日 朝顔の準備開始

接ぎ木に使うための朝顔を植えました。朝顔はこのくらいのサイズになるまで、だいたい3週間くらい育てておきます。ある程度育ったほうが扱いやすかったです。

7月25日 サツマイモの準備開始

サツマイモにも芽を生やしておきます。
ボウルに水を張り、サツマイモの1/5程度が水にひたるようにセットしました。失敗するだろうと予測して、サツマイモはけっこうたくさん用意しました。

8月8日 サツマイモを鉢に移す

芽が出てきたサツマイモを2本、鉢植えに移しました。

8月10日 朝顔の準備

ある程度育った朝顔を根から抜いてきます

根の部分を切り取り、先端の2cmくらいをカッターで皮むきします

これで朝顔の準備はできました。

8月10日 2通りの接ぎ木|接ぎ木①と接ぎ木②

2通りの接ぎ木を試しました。

方法 ①
イモに直接接ぎ木

一つ目の方法はサツマイモに切り込みを入れ、朝顔の茎を差し込んだものです。
ネットでも紹介されている方法です。カッターでサツマイモで切り込みを入れ、茎を差し込んだ後に紙ばんそうこうで固定しました。灰色っぽいトロッとしているのは、園芸店で売っている、接ぎ木用のお薬のようなものです。わけもわからず使ってみました。

方法 ②
朝顔とサツマイモの茎同士を接ぎ木

二つ目は朝顔とサツマイモの茎同士をくっつけたものです。
サツマイモの茎を根元から数cmのところで切り、その茎を縦に1~2cmさきます。
割いたところに朝顔の茎を差し込みます。

ここで、ストローを使って接ぎ木した茎を固定することを思いつきました。

朝顔の茎の方にあらかじめストローを通しておきます。そして、朝顔の茎をサツマイモの茎に差し込んだ後に、その部分までストローを下げて、ストローと接ぎ木用のお薬で固定されるようにしました。

接ぎ木した姿

小さいサツマイモは①の方法、大きなサツマイモは②の方法で、それぞれ2本の朝顔を接ぎ木しています

8月14日 全ての葉がしおれてしまう

接ぎ木した全ての葉がしおれてしまいました。
ネット情報によれば、一度はしおれるものらしいのですが、葉は落ちてしまい、失敗してしまったようにも見えます。

8月14日 接ぎ木を再び|接ぎ木③

ほとんど枯れてしまったように見えるので、別の方法でも接ぎ木を試しました。

方法 ③
イモに直接接ぎ木の別バージョン

最初に試したイモに直接接ぎ木する方法では、カッターでイモに切り込みを入れましたが、今度はカッターではなく、箸を使ってイモに2cm程度の深さの穴を空け、そこに朝顔の茎を差し込みました。朝顔の茎は、やはり先端の皮をカッターでむいてあります。

 

このイモ達はまとめてプランターに植えました。
ちなみに、いつまでもボウルに入れておくと、こんな感じでカビが生えてきます。

鉢植えのほうのイモですが、8月10日に切れ込みを入れ、方法①でイモに直接の接ぎ木をした小さいほうのイモは、切り口から腐ってきてしまっていました。霧吹きをした水が切り口に入ってしまったのが原因かもしれません。

小さいほうのイモはあきらめて、今回作った接ぎ木のイモと交換しました。また、腐ってはいなかったストローで接ぎ木したほうのイモも、たぶんダメだろうと判断して、ストロー接ぎ木はそのままに、穴を空ける接ぎ木の方法も追加で行いました。

鉢植えのイモは、向かって左のイモが③の方法、右のイモが②と③の方法での接ぎ木となりました。

8月20日 茎の固定

穴をあけて差し込んだ朝顔の茎がしおれて倒れてきたので、ビニールテープを使ってイモに巻き付けて固定しました。

力の加減によっては折れてしまいそうなので、私が行いました。

8月20日 接ぎ木②の方法に新芽が生える

8月10日に行って、もうあきらめていた、ストロー式の接ぎ木(接ぎ木②の方法)に小さな葉が生えてきていました。写真中央のストローの上部から、小さな葉が生えてきています。

 

8月24日 驚くほど速い成長

小さかった芽は、4日間で大きく成長

 

8月26日 接ぎ木③の方法はダメっぽい

8月14日に行った接ぎ木の③の方法のイモアサガオは、プランターに植えていましたが、成長しているものはありません。枯れてしまったわけでもなさそうですが、新芽が生えてくる様子もなく、たぶん失敗です。

 

夏休み終了

まだ観察の途中ですが、子供の夏休みが終了しました。ここまでの記録とまとめの感想を、自由研究として提出させました。

あいかわらずどんどんと成長しています。葉っぱそのものも大きく育っています。

夏休みは終了しましたが、自主学習として観察を続けます。

 

9月1日 支柱をセット

つるが伸びてきたので、支柱をセット。

支柱に軽く巻き付けてあげて、その先端の部分にふせんを貼りました。どのくらいのスピードで伸びるのかを観察するためです。

 

9月10日 1日で10cmの成長

つるは長く長く成長し、葉っぱの数もだいぶ増えました。

天気の良い日は屋外に出していますが、大きなバッタがくっついていることがありました。葉っぱが美味しいみたいです。

 

9月18日 つぼみを確認

つぼみができているのを確認しました

9月10日からは8日間で30cmくらいの成長でした。9月の初めにくらべると成長スピードが落ちてきています。

日照時間が短くなったせいなのか、気温が下がってきたせいなのか、つぼみがついたせいなのか、今回の観察だけでは判断がつきません。

9月18日 折れたツルの修復

ツルの長さを計っていた際に、誤ってツルを折ってしまいました。

ダメ元で、折れたツルを紙ばんそうこうでグルグルと巻いて固定し、その後どうなるか観察しました。

9月18日 かなり育った朝顔で接ぎ木

だいぶ育った朝顔でも接ぎ木ができるのか、8月8日に行った②の方法を少し改良して試してみました。

接ぎ木の方法 ④
ストローと紙ばんそうこうの組み合わせ

すでにつぼみが出来ていた朝顔の茎を切ってきて、接ぎ木をしてみました。接ぎ木した箇所を、紙ばんそうこうでグルグルと巻き、太さをストローに合わせると、簡単に固定することができました。

9月25日 初めての開花

一つ目の開花を確認しました

9月27日 次々に開花

どんどんと開花しています

9月30日 つぼみの接ぎ木が成功

9月18日に、接ぎ木④の方法でつぼみの状態で接ぎ木した朝顔が。小さいながらも開花していました。

全体には数えきれないほどのつぼみができています。

9月30日 修復したつるのその後

9月18日に折れて修復したつるの先にも花が咲き、新しいつぼみも育っていました。少しくらいなら折れてもテープで補修すれば直せることが分かりました。中央の支柱の下の方が修復した箇所です。

9月30日 育ちの悪いつる

8月14日に接ぎ木③の方法で行った朝顔の茎は、一ヵ月半が過ぎても葉っぱは1枚だけで、見た目には青々として元気そうですが、ほとんど成長していません。

10月14日 葉が変色してきた

花は毎日のように咲いていますが、一部の葉の色が薄く変色してきました。弱ってきているように見えます。

11月1日 最後の花

ほとんどの葉の色が薄くなってきている中、最後に小さい花が1つ咲きました。

11月3日 接ぎ木④の朝顔、がんばりました

後から気づきましたが、9月18日に行ったつぼみ状態での接ぎ木は、9月30日くらいにそのつぼみが開花しただけでなく、それとは別に小さな葉とつぼみが生え、すでに咲いた後のようでした。

11月3日 花の終わり

全ての花がしぼみ、朝顔の葉っぱは茶色のものが多くなりました。下の方の青々とした葉はサツマイモのものです。

あとは種ができるのを待つだけです。

12月22日 種の採取

まだ緑のままの種もいくつかありましたが、年が変わる前に種の採取を行いました。

種皮は全部で23個、種はちょうど50個でした。

種の数、種皮の数
1個、8個
2個、7個
3個、2個
4尾、4個
5個、0個
6個、1個