勉強に慣れてくると、計算問題を解くスキルだけなら、数年先の学年の内容でも、短期間で身に付けることができるようになります。計算のルールを覚えて、延々と反復練習をしていけば、ミスも減り、計算スピードもどんどんと速くなります。
数検をやっていて良かったと思うことは、文章題が多く出題されるので、たくさんの文章題に触れて、本当の意味での算数の力をつけることができたことです。
ここでは数検に沿った学習で得られるものや、合格のためのちょっとしたコツをご紹介します。
先取りしながら復習
数検の級がどんどん上がり、常に先取り学習を続けている状態になると、本来の学年の学習内容や過去に学習したことを忘れてしまうのではないか、という心配が出てくるかもしれません。
実は、数検の試験内容に沿った学習を続けていると、それまでの学習内容を、忘れにくい試験の構成になっていることに気づきます。
問題の半分くらいが前学年の内容
例えば、数学検定の5級は中学1年生相当となっていますが、試験問題は、小学5年、小学6年、中学1年の3つの学年で学習する内容から出題されます。
小学5年相当とされている数検7級の範囲は、小学4年と小学5年の範囲から出題されます。
小学校の中学年より上の級の算数検定では、少なくとも該当学年とその前の学年の2年分の学習内容が身についていないと合格しにくい構成になっています。
点数が悪くても次の級へ!?
例えば、ギリギリの点数で合格したからといって、次の級へ進まずにいるのはもったいないかもしれません。
理解が浅い内容や、ケアレスミスをしてしまう内容の単元が次の級でも出題されるのであれば、次の級の学習へと進んでしまって、過去問題を繰り返し行うことによって、前の級で苦手としていた単元への理解も深め、またケアレスミスをなくしていくことができます。
数検の計算問題
級によって問題数は異なりますが、試験問題の半分程度は計算問題です。
計算問題は比較的容易ですが、だからこそケアレスミスはできる限り少なくしないといけません。
半分程度が計算問題の過去問を毎日のように演習することは、計算を専門に指導する学習塾に通うのと同じような効果があります。
計算問題は、ただただ過去問を繰り返すだけで、速く正確に、計算スキルがアップします。
うちの子供の場合、過去問の演習をどんどんと級をあげながら行っていたところ、1年くらいでクラスでも1番か2番の速さで算数の授業で行うドリルは終わるようになったそうです。
小学3年生の時の担任の先生にも、計算がだんとつで速いと褒めていただきました。
その先生には、算数の理屈も一緒に教えてあげられれば、さらに良いと助言をいただきました。
理屈を教えるのは、今でも難しいです。
数検の文章問題
数検では文章題も多く出題されます。特に5級からは、計算技能の1次試験と、文章題の2次試験の二つの試験から構成されます。
うちの子供は7級の単元の文章題がなかなか理解できず苦労しました。
文章題というのは、計算はできて当たり前で、文章を読んで自分自身で式が作れるようになって初めて答えることができます。
先取り学習をしていたため、問題が数年先の高学年向けの文章であったということも多少は影響していたかもしれませんが、それにしても文章題はすらすらと解けるようになるまでに時間がかかりました。
計算問題ができるようになるよりも、だいぶ時間がかかっていたと思います。
数検では多くの文章題が出題されるので、過去問を繰り返し行うことにより、各学年で出題される多くのパターンの文章題を解けるようになっていきます。